田崎真也の本格焼酎を味わう／鹿児島の芋焼酎

鹿児島の芋焼酎
芋焼酎と料理をあわせる豚や鶏の飼料は穀類です。ですからその油は、穀類が熟成したような香りになり、穀類や芋の蒸れたような香りを持つ芋焼酎とは相性がいいのです。例えば、宮崎地鶏や薩摩軍鶏の塩焼きのような、肉そのものの味わいを活かした料理は、芋焼酎によって香りを引き立たせることができます。逆に、豚の角煮のように醤油と味醂と砂糖で濃く煮つけた料理は、奄美の黒糖焼酎のシロップのような香りのほうが相性がいいでしょう。豚肉の油を含んだ加工品についても同様です。豚骨ラーメンを食べながら焼酎を飲むかどうかはわかりませんが、豚骨スープをベースにした料理や、ソーセージやベーコン、チャーシュー、またそれらを炒めた料理なども同じ意味で非常に相性が良い。
	◆伊佐錦（大口酒造協同組合）テイスティング・ノートはじめに、芋焼酎特有の芋の蒸れたような香りが感じられ、全体的にほんのりと、百合のような白いお花の香り、さわやかなミネラル香、ほんのわずかに白木の香り、白こしょうの香りも感じられます。味わいは、非常にまろやか、なめらかでバランスがとれています。後半ほんのわずか、辛口で乾いた印象を感じます。
	◆森伊蔵（森伊蔵酒造）テイスティング・ノート香りは非常に華やか。黄色い果肉の果物の香りと華やかなお花の香りがまず先にきて、その後にミネラルの香り。白い土、石灰のような香りと芋の蒸れたような香りは控えめ。味わいはソフトで上品でバランスがいい。アフターで少しドライな印象を感じます。全体的にかなり上品。
	◆伊佐美（甲斐商店）テイスティング・ノート黄色い果物の熟したフルーツ香が最初に感じられ、花の密のような香りと、石灰のようなミネラルの香りがします。栗のムースのような香りもあります。どちらかというと芋の蒸れた香りは気持ち控えめ。味わいは、非常にコクがあってまろやか。バランスがよくなめらか。アフターはどちらかというとソフトな印象。
	◆さつま島美人（長島研醸）テイスティング・ノート芋の蒸れたようなミネラルの香り。少し麦藁のような香り、百合のようなお花の香り、ほんのわずかマッシュルームのようなキノコの香りがします。味わいは非常にまろやかでライト、やさしくなめらかでバランスのとれている感じ。アフターの苦味も非常に控えめで、非常にソフト。

鹿児島の芋焼酎をもっと知りたかったら・・・
鹿児島県酒造組合＞＞
芋焼酎研究所＞＞

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