わがままバジル
・ジェノバ風バジルペースト
・ペーストで作るドレッシング

 

わがままなバジルのお話

バジルの和名は“目帚(メボウキ)”です。種を水に浸すとゼリー状になり、昔はそれで眼のゴミなどを取っていたそうです。目薬のない時代から重宝されていたのでしょう。消化促進効果も高く、バジルのお茶は頭痛にも効くそうですが、残念ながらあまり美味しいお茶とは思えません。飲むなら他のハーブと合わせたり、蜂蜜などを入れましょう。花の時季には素晴らしい、葉っぱとはまた違った香りを漂わせます。
サラダにカレーやソース、オムレツや野菜炒めと活躍してくれるバジルですが、実はとってもわがままなハーブ。手荒く扱うとすぐに痛み、濡れたままだとすぐに黒ずむ。乾燥も保存も難しく、大事にしようと手で千切ると爪は真っ黒になってしまう。ですから、使う直前に収穫し、押さえずにやさしく扱い、鉄製の包丁は絶対に使いません。
早く切りすぎた時は水気をよく切り、レモン汁を振りかけておきます。保存は難しいのでバジルビネガーでも作るようにしましょう。本当に手のかかるハーブですが、や〜っぱり美味しいのです。

バジルの栽培法は『ハーブ&お野菜』の“水分を好むハーブ”へどうぞ



なにはなくともジェノバ風バジルペースト

バジルは収穫の時期が限られるので、たっぷり作って冷凍庫で保存しておけば、新鮮なバジルの香りを長く楽しめます。花後の固くなった葉でも作れるので重宝しています。ただし、香りは少々落ちます。
バジルペーストにパルメザンチーズを加えると“ジェノバ風バジルペースト”の出来上がり。ただし、保存用にはチーズは入れません。松の実をカシュナッツ、ピスタチョ、アーモンドなどに代えて、それぞれの味を楽しみましょう。
ペーストをパスタのゆで汁で少し伸ばし、茹でたインゲンと和えると“ジェノバ風パスタ”の出来上がり。チーズを多めに入れてアツアツのじゃがいも、インゲン、グリーンアスパラの上に乗せたり、ハンバーグに混ぜたり、魚貝やサーモン、ガーリックトーストと合わせても香り豊かな一品になります。一度、豆腐のバター焼きに乗せたら、これまた美味しかったこと! セロリやエンダイブなど、スティックサラダですくって食べても美味しいかも・・・。
バジルは完全に水を拭き取るか、軽く乾かした状態で使います。長く放置すると黒ずんで使えなくなるので、ペースト作りは迅速にやるのがコツです。

【材料と作り方】
バジル 100g/EXオリーブオイル 100cc/松の実 大さじ4/ニンニク、唐辛子 好みで/塩 小さじ三分の一/黒胡椒、パルメザンチーズ 好みで

1、ミキサーの中にEXオリーブオイル、ニンニク、唐辛子をいれ軽く混ぜる。

2、バジルの葉を加え混ぜる。滑らかにならなければオリーブオイルを足してみる。最後に加減しながら塩を加え、すぐに使う場合はここでパルメザンチーズをいれる。

3、保存は容器に入れ、表面のバジルが空気に触れないよう、厚めにオリーブオイルを注ぎます。これを忘れると、酸化して真っ黒なペーストになります。また、一度使ったら、必ずオリーブオイルを足してください。空気に触れて黒ずんだり、カビの元になります。ご用心。長く使う予定のないものは冷凍庫で保存しましょう。


ペーストで作るドレッシング

バジルペーストを利用して、簡単なドレッシングを作ってみましょう。材料をすべてボウルに入れ、泡立て器でよくまぜるだけの簡単ドレッシングです。ペーストを使う場合はオリーブオイルを控えめにしましょう。仕上げにレモン汁を好みで加えます。
ペーストでなくともフレッシュバジルのみじん切りでも作れます。フレッシュを使う場合には撹拌したあと、最後にドレッシングに加えます。

【材料と作り方】
オリーブオイル、バルサミコ酢、粒マスタード、レモン、甘味が欲しい時はレモンやオレンジのリキュール、お砂糖を少し足してもいいですね。お好みでどうぞ!


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