庭造りの一口メモ


自分でお庭を造ろうと思っている方へ
庭守RITZの体験メモです


庭造りのプロセス
世界で唯一の花壇
完成の喜びよりも


庭造りのプロセス

庭造りのプロセスはどんな花壇や畑を造るにもたいして変わりはありません。要はどれだけ手抜きをせずに頑張るかということでしょう。たとえば木の苗を植える場合、どのくらいの大きさになるのか、大きく育っても邪魔にならないかなど、調べておく必要があります。育ってしまってから植え替えをするなど大変なことですし、すくすくと育ってもらうためにも、手抜きをしないことが肝心です。
ここでは、これから自力で庭造りに挑戦しようという方たちの参考にでもなればと、いくつかのポイントを上げながら庭造りのプロセスを紹介します。

まずは花壇にする部分の土を深く掘り返すこと
土の中にはいろんなものが埋っています。釘や鉄の棒、パイプのかけらや発砲スチロール、大きな石。私の庭でも抱えきれないくらいの石が埋っていることがあります。まずはそれらを取り除きます。
たまには取り除けない場合もあります。水道管とか排水用パイプだとか。ですから、花壇の場所を決める前にきちんとチェックしておくことも大事です。私も一日仕事の最後になにやら固いものが出てきて、必死に格闘していたら水道管で、泣く泣く埋め戻したことがあります。気を付けましょう。
木の苗を植える場合は最低でも70cm、普通の草花でも最低50cmの深さまでは掘り返します。また、花壇を地面より高めに造る場合でも、見上げるような高さでない限りできるだけ深く掘り返しておきます。

掘り返した土をできるだけ深くまで耕し、水はけを良くすること
花壇の高さや深さに応じて、全体の半分程度の土に腐葉土や堆肥などを入れ、できるだけ深くまでよく耕します。ハーブや山草の花壇の場合は特に水はけを良くするために、山砂や日向土を多めに入れておきます。残り半分の土を入れ、軽く混ぜ合わせます。
*土作りに関してはの前の章 ホクホクの土作り を参照してください。

花壇の枠造りは行程に合わせて、高さは植物に合わせて
花壇の枠は早く造ってしまうと邪魔になったり壊れたりすることがあります。私は何度も失敗しています。頭のなかで行程を十分整理して、どの行程で枠を造るか考えておくことが大事です。特に高さのある花壇の場合、先に枠を造ってしまうと、あとで土が深くまで耕せないという状況になります。花壇の上に乗って踏ん張って、せっかく造った花壇を壊してしまった経験もあります。少しづつ耕しながら高く造っていく・・・面倒ですが、頑張りましょう。
また、花壇の高さは植えたい植物との兼ね合いを含めて決めましょう。どんなに立派な花壇を造っても植物が育たなければなんにもなりませんね。乾燥を好む植物には高い花壇を、水を好む植物には低い花壇が合います。

世界で唯一の花壇

さて、ここからが本番です。あなたはどんな庭を造りますか?
本屋に行けばいろんなガーデニングの本があります。写真もたくさん載っていて、とても参考になります。園芸店やホームセンターに行けばいろんなガーデニング資材があって想像力を刺激してくれます。いろんな庭を見ることはなによりも勉強になります。
でも、惑わされてはいけません。庭は確かに楽しみくつろぐ場所ですが、家とセットになって初めてその良さも生きてくるのだと思います。庭に合わせて家を造るのであれば問題ありませんが、家の雰囲気に合わせた庭造りをすること、これがなによりも大事なことです。小さな花壇を造るにしても、周りの庭とのバランスを大事にしましょう。
まず、焦らずにじっくりとアイデアを練りましょう。どういう庭を造りたいのかじっくり自分と相談して、それを家の雰囲気に合わせてアレンジしていきます。それから資材選びです。ホームセンターを回るより山へ行った方が良い場合もありますよ。思いっきり悩んで、思いっきり迷いましょう。それもまた楽しい時間です。あなたが造る花壇は、世界に一つしかないのですから。

完成の喜びよりも

さぁ、汗と努力の結晶の世界中にひとつしかない花壇ができあがりました!何日もかけて土や石と闘い、猫車や鍬やスコップを相棒に造り上げてきた花壇です。嬉しい筈ですね。でも、本当に楽しいのは、これからなんです。
自分で造った庭に初めて苗を植え込むときほど心が躍る瞬間はありません。この気分は子供の頃に初めて種をまいて、発芽している双葉をみつけた時の感動に似ています。しかも、この感動は色焦ることがありません。その花壇を耕す度に、新たに苗を植え付ける度に、そしてそれらが美しく成長した姿を見る度に、吹き抜ける一陣の風のように歓びを運んでくれることでしょう。


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