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我輩はグッチである


'99年のクリスマス・イブを迎え、グッチは堂々19歳!

 

やんちゃな19歳。/18.Aug.'99

グッチの独り言

私は19歳になったそうな……。昔のことなど覚えてないから実感なんてないが、みんなが喜んでいるから、ま、いっか。つまらないことですぐに喜ぶヤツラだにゃ。。
この頃は寝てる時が一番楽しい。よく夢とかいうものを見る。たまにうなされたり、びっくりして飛び起きたりもするけど、恥ずかしいので毛繕いなどして知らんぷり。美味しいものを食べる夢もみる。でも、眼が覚めるとよだれが出ているのはみっともないのですぐに顔を洗うフリをする。
この頃はご飯もあまり匂わない。だからご飯があっても気がつかないことがあって、損をしたような気がする。だからみんなと一緒にご飯を食べるようにしている。とくに新鮮なお刺身というものはよく匂うし、美味しい。新鮮でないものは匂わないから食べないことにした。RITZはゼータクだ!と怒る。お肉もたまに食べる。卵やチーズも美味しくて大好きなった。
暖かくなって、またときどき外へ遊びに出るようになった。テラスでころころしていると、見慣れた小さな鳥たちがすぐ近くまで遊びにくる。遊びたいけど、面倒臭い。

RITZの独り言

グッチ婆さんは歳と共にわがままの度合いが増していく。ご飯!と鳴き、ストーブを灯けろ!ドアを開けろ!と鳴く。ウ○チが出ない!と私を呼び、忙しくて追いつかないと、かつてなくヒステリックに鳴き叫ぶ。夜も夜中もお構いなしに家族全員を顎でこき使っている。
ここ数年、我が家では何をするにもグッチが一番だったので、鳴けば要求が満たされると完全に悟ってしまったようである。考えてみると今までが静かすぎる程であったから、平均すれば静かな方かもしれない。それに一日の大半は寝て過ごすのだから、ま、いっか。
歳をとって食べ物にも贅沢になった。以前はどんな缶詰でもバクバク食べていたのに、この頃は気に入らないと絶対に食べない。お腹がぺこぺこでも食べずに私を睨む。貫禄である。
一匹ぼっちになるのも嫌うようになった。人が集まるところを選んで、カゴを持って来いと鳴く。ダンナと仕事の打ち合わせなどしていると、起きてきて必ず参加する。又出かけるのか!という顔つきで聞き耳を立てているので、小姑が突然現れたような気がしてならない。

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