ベストセラー |
クリクリよく動く目とあの童顔からは想像もつかない、なかなか社会的な小説を書くのだなぁ……これが本を手にしたときに腰巻きから得た第一印象だった。でも、読み始めると硬過ぎず饒舌過ぎず、つるつると楽に読める。そして、ところどころに散りばめられた、時折クスッと笑いを誘う楽しげなセリフを見つけてはあのまぁるい目を思い出して安心するのだ。老人や少年の描写、これは巧いなぁ。。。
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さよなら、キリハラさん いつも騒々しいほど賑やかな家の中から、ある日突然、すべての音が消えた・・・静かに老いていくおばあちゃんと謎のキリハラさんの心の触れ合いが胸に響く。傑作短編集『短編復活』に収められた短編。 |
あやし〜怪〜 初版30.Jul.'00/角川書店/'01年読 |
書評等の評判、江戸ものが好きなこともあって楽しみしていた一冊なのだが、何故だか江戸の匂いを嗅ぐこともできず、さらさらと読んでするりと過ぎてしまった。 |
淋しい狩人:短編集 六月は名ばかりの月・黙って逝った・詫びない年月 嘘つき喇叭・歪んだ鏡・淋しい狩人 Oct'93 新潮社/1.Feb.'96 新潮文庫/'01年読 |
古本屋主人のおじいちゃんと高校生の孫が活躍する巻き込まれ型の探偵もの仕立て。殺伐とした事件が、宮部氏の手にかかると心温まる人情ものに様変わり……巧い!の一言に尽きる。「祖父へ」との献辞の向こうに思い浮かぶ宮部氏の優しいおじいちゃんの姿が、羨ましく思えた。 |
大極宮:大沢在昌、京極夏彦、宮部みゆき公式サイト