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船戸与一の書庫


ベストセラー

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龍神町龍神十三番地

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三浦明博
文庫
龍神町龍神十三番地
初刷15.Nov'02/徳間書店/カバー写真=PPS通信社/カバーデザイン=多田和博/Dec.'02年読
ブックマーク

長崎県五島列島、龍ノ島。海に囲まれた風光明媚な離島。大陸から渡って来た様々な神が鎬(しのぎ)を削り、今なお隠れキリシタンの末裔と移住して来た居つきキリシタンの確執が続くこの辺鄙な島は七年前、龍神大橋建設のための巨額の公共投資による好景気に沸き上がった。漁業以外にはほとんど働き口もなかった約五百世帯の島民の多くは土地を売り、漁業権や船を売り、工事現場に殺到した。だが、橋の開通後は思いもよらぬ不景気に島ごと呑み込まれ、やがてひとつの死亡事故が起きた。
町長の依頼を受けて島に渡って来たのはかつての同級生、少女誘拐強姦殺人犯を射殺し服役していた元刑事の梅沢。頑に他所者を拒む島民と執拗な脅しを繰り返す派出所長(通称パンジー)を相手に捜査を進めるうち、さらに禍々しい殺人が続発する。
ねじくれた人間関係、不信、因縁、憎悪、コウモリが媒介した狂犬病・・・龍神伝説に彩られた離島を舞台にアクの強い登場人物たちが個性を発揮する思いっきり硬派の辺境ミステリー。



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