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RITZの闘う猫車

登場する仲間たち


●9月1日(土) 晴 / 最高の季節
今日から9月。私の大好きな9月。セプテンバーという言葉の響きも大好きだし、枯葉の舞い散る景色が大好き。焚火を囲んで走り回って、お芋の焼ける匂いに眼を輝かせる子供たちの笑顔が大好き。久しぶりにあったまるお風呂が大好き。きらめく夏の名残りを惜しみながら、高い空に浮かぶ月を眺めるのが大好き。そうしていろんな大好きを思い浮かべながら、星空の下で飲むバーボンが、大好き!

●9月17日(月) 曇 / よせばいいのに……
9月のはじめ、仕事で掲示板をダウンロードして作ることになった。CGIなんて私にわかるもんかい……と始めてみたら、思いのほかうまくいった。老舗(!?)KENTさんちの掲示板は、素人にでもとても作りやすくできているのだ(そのまま使えばの話だが……)。
初めてのCGIいじりに気を良くしたRITZさん、よせばいいのに“すずめっ子クラブ”の掲示板も作っちゃおう!と思い立った。さらに、よせばいいのに、あれこれと改造にまで手を広げはじめたのである。。そして……やっぱり……深〜〜〜いドツボにハマってしまったのである。。。ねじり鉢巻で眉間にしわを寄せ、あ〜でもないこ〜でもないと踏ん張ること二週間。未熟ながらもなんとか完成。ネットで知り合った優秀な助っ人のアドバイスなくしては、決して成功することはなかっただろうと思う。
が、ここでやめられないのが私という人間。アメリカが被った悲惨なテロ攻撃に怒り、アメリカや世界が向かう“報復”という戦争に焦れったい思いを抱きながら、再び雑草に占領されていく庭を横目に、網戸越しに誘いかけるちいさなボーイフレンドたちの誘惑にも負けず、せっせと掲示板作りに励み、出来上ったその数4つ。出来上った時には気力尽き果てる寸前……と、そのままリンクもせずにいる。残った気力は、戦争反対へのちいさな一歩のためにとっておこう。


●9月20日(木) 晴 / スーパーひろ爺!
近所にまるっきりの素顔で付き合える友人がいるということは、なんて幸せなことだろうと思う。夕食のおかずを交換し(ほとんどもらうばかり(^^; )、焼きたてのパンを届けてもらい(しっかりもらうばかり(^^; )、夜にはたまに寝巻き姿で一緒にグラスを傾けて、自然の恵みや夏の名残りを共有する。ちいさな子供たちは針槐庭の住民になっていて、一緒に種をまき水をやる。そしてその家族には、たまに訪ねてくるおじいちゃんがいる。その名はひろ爺!
セスナを駆って空を飛び、船を操れば釣りの名人。流暢にこなれた英語を嗜み、表情に富んだ会話で場を和ませ、聞くところによると踊りの名手でもあるらしい。かくして、私は彼をスーパーひろ爺と呼ぶ。
昨夜は「共にダンナの留守の間に……」と女房二人と菊の字と子供たちでの晩さんを目論んでいたところ、そのひろ爺が釣りたてのイカをぶら下げてふらりと現れた。すわ、晩さんは宴会へと早変わり。ちょっと萎びたハーレムに気を良くしたひろ爺の弁説にはさらに磨きがかかり、騒ぎ笑い転げながらもビール、日本酒、焼酎と空瓶が増え続ける。そろそろおいとまを……という頃にお隣の御亭主が帰ってきて、宴会はさらに盛り上がった。
「明日も釣りたてをお届けしますよ〜!」と豪語していたひろ爺は、早朝の釣りを諦め帰っていったそうな(爆)。そして、夕暮れ帰ってきたGONZOは、悔しがることしきりだったそうな(爆)(爆)。


●9月21日(金) 晴 / まずは一歩から
11日の米国のテロ事件から10日を経て、ようやく戦争反対の声が聞こえはじめた。胸の中を安堵の思いで満たされ、それだけでも幸せな気分になれたのも束の間、戦争に向かって歩き始めた世界の歩みは変わったわけではない。ブッシュ大統領はアフガニスタンのタリバン政権に対して最終通告を出し、「米軍は準備を整えよ」と会見で述べている。米国民に軍隊からの犠牲者が出る覚悟をうながし、かつてない長い戦いになるだろうと……。
ちいさな個人になにかできることはないのか?私にはなにができるのか?ずっとそう考えていた矢先、ニューヨーク在住のネット仲間が、アメリカでの署名集めを手伝うと宣言した。「武力に頼らない防衛への嘆願」とでも言おうか。。彼女の行動力に拍手!ひとりひとりのちいさな声も、たくさん集まれば大きなシュプレヒコールになると信じよう。なにもできないからと傍観者でいるよりは、私も一歩踏み出そうと思う。


●10月5日(金) 晴 / おタキさんが帰ってきた!
声はすれども姿は見えず……だけど、昨日、例年よりちょっと早くおタキさんが帰ってきた。こうなると頑張って早く仕事をやっつけて、早く庭に復帰したい!庭は秋の雑草に覆われてしまって、それなりに風情はあるけれど、やっぱりもう少しなんとかしたい状態。雑草を引っこ抜くだけでも、おタキさんは十分な餌にありつけるだろう。
昨夜遅く、水やりのために玄関のドアをあけると、玄関照明の辺りから鳥がバタバタと逃げていった。床を見ると白っぽい糞がたくさん落ちていた。毎冬、車のサイドミラーにたっぷりつけられているのと同じ糞だ。姿はちゃんと見えなかったけれど、おタキさんが寝場所にしていろのだろうと思う。夜には暗くして、あまり出入りをしないようにしよう。。。


●10月6日(土) 晴 / かっ、かっ、かっ!!!
今年も針槐は元気いっぱい、大きく育った。ひどい台風も来なかったから葉が痛まず、この時期にしてはきれいな状態で、今日もたくさんのすずめたちが遊んでいる。落葉前に針槐の木陰を堪能しておこうと、今日は庭でランチを食べた。
お隣からいただいた焼きたてパンと近郊雪の浦で作られた美味しいソーセージ、マジョラムとチーズたっぷりのオムレツ、ミントを使ったサラダ、そして、もちろん渋めの赤ワイン。のんびりお喋りをしながら、木陰を追ってテーブルを移動しながら深まりゆく秋を楽しんだ。やがて、ファーブル君もやってきて、特大のガーデンチェアに太めの身体を沈めながら、ここ数日の昆虫採集の成果を披露する。
ふと、ファーブル君が立ち上がって、目の前の畑から真っ赤に熟した万願寺青唐辛子を採ってきた。完全無農薬の我が家の特権、そのままチョコっと齧ってみると、まるでパプリカのように甘くて美味しい!わいわいとみんなで齧り始める……と、誰よりも盛大に齧りついていたファーブル君が「かっ、かっ、かっ!!!」と自分ちを目指して走り始めた。あれれ……と思う間もなく、嵐のような辛味が口や喉を襲ってきた。辛いのと、可笑しくてたまらないのとで、涙眼で転がりまわる昼下がりのRITZであった。


●10月11日(木) 晴 / 鬼の居ぬ間に……?
菊の字は里帰り、GONZOは出張でいない夜……お隣から一緒にご飯を食べようというお誘いを受けた。もちろん、根っから厚かましいRITZはおかずの一品も作らずに、お風呂上がりに寝巻き姿でいそいそとお隣へと出かけましたとさ。が、しかし、その手には極上の(もらいものの)吟醸酒が……。さらに酒に最適な氷下魚(こまい)の干物というおつまみまで隠し持っていたのであった!(笑)
今夜は、さらに嬉しいプレゼントもあった。この頃ようやく言葉が理解できるようになったばかりの末っ子に、初めて名前で読んでもらっって感動!さらに、お姉ちゃんが描いた家族の絵の中にはしっかりRITZ&GONZOの顔が、しかもお爺ちゃんお婆ちゃんを差し置いた順番で描かれていた!嬉しいじゃあありませんか……とお酒も進み、子供たちとゲームをしたり、楽しい夜が更けた。
私の膝を枕にして眠るお姉ちゃんの黒光りする髪を撫でていると、こんなに平和で安心しきった眠りにもつけない子供たちが世界にはたくさんいるのだと、ふと、もの思いにも捕らわれた。自分が幸せであることに引け目を感じてしまうほどの今の世の中だからこそ、些細な喜びやちいさな幸せをもっともっと大事にしたいと思う。


●10月13日(土) 晴 / 姑の居ぬ間に……!
世間一般では、姑の留守の間に嫁はのんびりするものなのかもしれない。だが、しかし、我が家では姑が家を空けるとRITZは俄然、掃除に燃えてしまう。菊の字は、どちらかと言うと四角い部屋を丸く掃くタイプだが、ちょこまかと掃除をするし、掃除は菊の字の担当である。私はと言えば、たま〜に思い出したように大掃除をするタイプ。この組み合わせは、なかなかうまくいっている。
が、しか〜し、RITZがぱたぱた掃除を始めると……菊の字はいじける。「そこはそろそろ拭こうと思ってたんよ」から始まって「歳ばとってしもうて、な〜んもでけんようになってしもた」で終わる。なので、この頃は菊の字がいない間にあちこちと磨きあげるようにしている。帰ってきても……結構気がつかない(笑)。
そんなわけで、今日は一日風呂場掃除。天井を拭き上げ、換気扇やブラインドを丸洗いし、カビ取りまでやっつけた。今回は長いお出かけなので、台所も磨いておこうかな。。ピッカピカのお風呂は気持ちよく、なによりもビールが旨かった〜!


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